5年後の私は、どうなっていたい?未来の私を描く「ライフデザインワークショップ」の開催レポート②

デザイナーのような発想を持ち、「人生をデザインしよう」。

未来像を描くサポートをする「ライフデザインワークショップ」。そのファシリテーターは、ミライカレッジと共同でプログラム開発を行っている森玲奈先生(帝京大学准教授)です。

まず、先生から、このプログラムを開発しはじめた経緯や、特徴が紹介されました。参加者に向けて提案されたのは、人生設計に「デザイン思考」を使うこと。これは、デザイナーが想像力をふくらませて設計し、試行錯誤をしながら実際のモノを形づくるのと同じように、自分の人生をデザインしていこうという考え方です。

もちろん人生は、必ずしも描いたように進むわけではありません。だからこそ新しい局面で考え行動できる力が大事になります。このワークショップは、やりたいことや生き方の可能性を広げ、その人らしい人生を自ら選び取っていく考え方のお手伝いをするプログラムです。未来像を描いて人生をデザインする楽しさを、皆様に提案していきます。

「今の自分」を知ることがライフデザインの第一歩。

森先生のファシリテーションのもと、いよいよ、プログラムが開始!

第1ステップは、「自分の現在地を知る」という作業です。そのために配られたのは、「仕事」「遊び」「愛」「健康」の4項目が記入されたシート。

それぞれがどの程度満たされているかを記入し、そう思った理由と合わせてお互いに紹介しあいます。

4項目とも100%という方はなかなかいらっしゃいません。皆さん、どこかに満足できていないところがあるものです。“仕事に満足はしているもののオーバーワーク気味なので75%程度”、求職活動中なので“仕事のスコアは低め” 、 “ペットを飼い始めてとても気持ちが満たされているので愛のスコアは100%”、“恋人と遠距離恋愛中なので愛のスコアが低い”など、様々な方がいらっしゃいました。参加者は、他人に語ることで自分の現状を見つめ直す作業を行いました。

「仕事観・人生観」も確認して、自分らしい生き方の方向性を確認。

自分は、仕事において、人生において、どの方向を目指すのか。ライフデザインを考えるためには、「自分のコンパス」を持つことが大事です。

そのために、第2ステップでは、参加者それぞれの仕事観と人生観を確認する作業を行いました。

参加者の皆さんには、あらかじめ書いてきた仕事観と人生観のメモをもとに、3~4人のグループの中で、順番に発表をしてもらいました。“仕事をすることで社会に役立つことができる”、“仕事は自分の能力を活かす場なのでもっと昇給して認められたい”という人がいる一方、“今まで仕事に熱中してきて満足感を持っているので、今後は少し仕事のペースを落として家庭生活も大事にしたい”というワークライフバランス重視派まで、さまざまな考えを聞くことができました。

参加者たちはみな初対面でしたが、話をする中ですっかり打ち解けた様子。相手の話に共感したり、“なぜ、そう思うのかもっと聞きたい!”と質問したり。それぞれ異なる仕事観・人生観に、大いに刺激を受けているようでした。

あなたが熱中することは何? 毎日の出来事を振り返ることで、自分の適性に気づこう!

第3ステップは、一人ひとりの特性を知る作業です。人それぞれ、どんなことが好きで、どんなことで心が満ちるかはさまざまですが、このステップでそれを確認します。

そこで、配れたのが「グッドタイム日誌」というシート。毎日の仕事や暮らしの中で起きた「熱中した!」と思える事を思い出し、4つをピックアップして記入してもらいました。たとえば、職場での大事な会議や、週末に楽しんでいる趣味など。そして、その時の熱中の度合いと、エネルギーの度合いを記入していってもらいました。

森先生は、このシートを書く目的について、“どういうときに自分のポテンシャルが発揮されているかを確認できる”と説明してくださいました。

また、“熱中していることでも、エネルギーが元気とは限らない。逆に疲れてしまうこともある”とも指摘。このシートを活用して、自分の特性を知るきっかけにしてほしいと話してくださいました。

自分について知る3つのステップを進めていった、このワークショップ。この後は、いよいよ未来を描く作業へ進みます!その内容については、次回の記事をご覧ください。